離婚・相続専門弁護士 間違いだらけの離婚・相続/

アクセスカウンタ

zoom RSS 家裁調停委員・元調停委員の方々を対象に遺産分割実務の講演をいたしました。

<<   作成日時 : 2016/05/21 11:09   >>

ナイス ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

平成28年5月、「遺産分割事件のケース研究―代理人の視点による解決のポイント」というテーマで、家裁の調停委員やOBの方々を対象として、日比谷図書館文化館コンベンションホールで、約2時間、森と森元で講演をさせていただきました。出席者は約130名でした。
相続問題をテーマに年に10回開催される講演会で、30年以上の歴史があります。しかも、講師の方々は長元裁判官、片岡裁判官等、遺産分割実務では、誰もが知っているトップの人たちばかりで、こういう講演会に、講師として招いていただき、大変恐縮いたしました。
ただし、非公開で、調停委員以外は傍聴できないんで、一般には、この講演会、ほとんど知られていないと思います。
以下に、テキストを抜粋します。内容は修正してあります。みなさん、ポイントわかりますか?講演内容は、非公開なんで、残念ながらカット。
弁護士 森 公任、森元 みのり

〔ケース1〕
設例:
被相続人は母A。相続人は、長男Bと二男Cの二人。
遺産は、2000万円の居住用不動産と1000万円の投資用アパート、銀行預金300万円。母Aは、「居住用不動産は、長男Bに全て相続させる」とする遺言書を残した。
設問:
以下の長男Bの主張と二男Cの主張のいずれが正しいか。
〔長男Bの主張〕
預金は法定相続分で当然に分割される。
〔二男Cの主張〕
長男Bには具体的相続分がないから、預金は全て自分が取得する。
ヒント  単に「預金は可分債権だから遺産分割対象にならず法定相続分で分割される」と割り切ることができない問題です。「相続させる遺言」の法的性質が絡んできます。

〔ケース2〕
被相続人は父、相続人は長男Aと二男B・長女C。
長男Aは、被相続人の生前から、被相続人の所有する空き家に一家で住み着いている。父が死亡したこと、長男の妻と二男B・長女Cの関係が悪化したことから、二男B・長女Cは、長男A一家に立ち退きを求めた。
長男Aの主張と二男B・長女Cの主張のいずれが正しいか。
〔長男Aの主張〕
相続により3分の1の共有持分権がある。民法249条により、各共有者は、共有物の全部について使用できるから、立ち退く必要はない。
〔二男B・長女Cの主張〕
誰がどのように利用するかを決定することは管理行為であり、管理行為は持分の過半数で決するところ、全体の3分の2の持分を有するB・Cが退去を決めたのだから、長男Aは出て行く必要がある。
ヒント 民法249条と252条がぶつかってしまう問題です。承諾の有無によって法律関係が異なりますが、最高裁が、大岡裁きをみせています。ただ、実務上は、承諾の有無が問題になることが多く、どのような場合に承諾があると言えるのかが、問題になります。


ケース3(遺産分割と遺留分の関係)
〔相続関係〕

被相続人は夫A。相続人は後妻B・後妻Bとの間に長女C・被相続人Aの先妻との間に長男D。
対立関係は、後妻Bと後妻長女Cvs先妻の子長男D。
〔相続財産と遺言〕
財産は、後妻Bが住む2000万円の居住用マンションと価格不明の投資用1Rマンション。
被相続人Aの「居住用マンションは妻に相続させる」との遺言がある。
〔遺産分割前の紛争〕
長男Dの代理人弁護士乙から主位的に遺言の無効を争う意思表示がなされ、予備的に遺留分減殺の意思表示がなされた。

〈ケース3設問1〉:
後妻B・長女Cの代理人弁護士甲は、1Rマンションについてのみ、長男Dを相手方として遺産分割の調停を申し立ててきた。
長男Dは、「前提問題である遺言の有効性が解決するまで遺産分割はできない」と主張し、後妻B・長女Cは、「居住用マンション以外の財産について遺産の一部分割をすればよい」と主張している。調停委員会は、「遺言で指定された以外の遺産について前提問題はないから遺産分割調停を続ける」と表明した。
この調停に問題点はないか。あるとしたら、どのような点か。
ヒント 単純に争いのない遺産だけわけましょうという解決のできない事案です。

〈ケース3設問2〉
長男Dの代理人弁護士は、当事者で遺言が有効であることを認めた上で、家庭裁判所に、後妻Bが住む居住用マンションのみを対象として、後妻Bを相手に遺留分減殺調停を申し立てた。
未分割遺産がある場合に、遺留分減殺請求だけを扱うことができるか。
調停委員会は、どのようにアドバイスすべきか。
ヒント 順序としては、遺産分割を先行すべきですが、それはなぜか。また、遺留分減殺調停を先行させた場合はどうすればよいか。

〈ケース3設問3〉
調停で、調停委員会を仲にして、長男Dの代理人と後妻Bの代理人との間で、後妻Bが住む居住用マンションの遺留分相当額(8分の1)の価格弁償金として、金250万円を支払うことで調停が成立した。
この調停に問題点はないか。あるとしたら、どのような点か。
ヒント 実際にあったケース。調停委員会も双方の弁護士も、根本的なミスを犯しています。


森法律事務所は、家事事件を常時400件近く扱う、家事事件に関しては国内有数の法律事務所です。離婚・男女問題・遺産分割の法律相談・ご依頼を承っております。いつでも、お電話・メールをください)
http://www.mori-law-souzoku.com/
http://www.mori-law-office.com/
TEL:03-3553-5916


(追記)
代表弁護士森公任と副代表弁護士森元みのりで、下記の本を出版しました。是非、ご購入ください。
特に、「簡易算定表だけでは解決できない養育費・婚姻費用算定事例集」は、現時点で7000部。計算上、全国の弁護士の5人に一人が購入した計算になります。「カラー版 一番よくわかる 離婚の準備・手続き・生活設計」は、発売から暫くは、Amazon・家庭法部門でナンバー1のベストセラーになっていました。

[専門家向け書籍]
「簡易算定表だけでは解決できない養育費・婚姻費用算定事例集」

新日本法規出版株式会社
編著/森公任(弁護士)、森元みのり(弁護士)
https://www.sn-hoki.co.jp/shop/product/book/detail_50910.html

■価格(税込):3,780円
平成27年9月発売
「★適切な養育費・婚姻費用を算定するために!
◆「養育費・婚姻費用算定表」を単純に適用できない、さまざまな事情を抱えた事例を取り上げ、増額や減額の要因となる事情別に分類しています。
◆各事例では、算定上の「POINT」を示した上で、裁判所の判断やその考え方についてわかりやすく解説しています。
◆家事事件に精通した弁護士が、豊富な経験を踏まえて執筆しています。 」
(発売4ヶ月で2回増刷!おかげさまで爆発的に売れています!)

[一般向け書籍]
1.夫婦親子関係
「カラー版 一番よくわかる 離婚の準備・手続き・生活設計」
共同著編者 森 公任・森元 みのり
http://www.seitosha.co.jp/77_3950.html

販売価格 1,404円
離婚に悩むあなたの「知りたい」に応える決定版!!
「離婚という難題に直面している方の一歩を踏み出す道しるべになる本書は、離婚が認められる理由から、離婚までの準備、お金や子供についての考え方、離婚に関わるさまざまな手続きまで、離婚前後のあらゆるステージを網羅し、図解&イラストでわかりやすく解説しています! 」

2.遺産相続関係
「図解 相続・贈与・財産管理の法律と税金がわかる事典」
森 公任・森元 みのり 共同監修

三修社  定価1,944円(本体1,800円+消費税)
http://www.sanshusha.co.jp/np/details.do?goods_id=4172
「人の死と同時に必ず発生する相続。相続が発生した場合の相続分、遺言、遺産分割、登記、裁判所での調停などの手続き、相続税知識まで幅広くフォローしています。また相続が発生する前から準備をしておきたい事項について、贈与税の知識や生前契約、成年後見、信託などの財産管理契約のしくみについても解説しています。
相続登記申請書、遺言状、契約書、家事調停手続きなどの書式サンプルも豊富に掲載しています。平成27年度の税制改正にも対応した安心の1冊です!」

「相続・遺言をめぐる法律と税金トラブル解決法129 」
森 公任・森元 みのり 共同監修

三修社  定価1,944円(本体1,800円+消費税)
http://www.sanshusha.co.jp/np/details.do?goods_id=4116
「非嫡出子の相続分改正や
平成27年1月施行の相続税制改正など、最新の内容をわかりやすく解説! 相続の基本ルールから遺言、財産評価、遺産分割、 相続税・贈与税対策まで。法律・税金の重要事項、手続きを幅広く網羅」
【本書でとりあげる主なテーマ】
相続の基本ルール/遺産分割/遺言書の書き方/相続財産の評価/相続税・贈与税のしくみ/税金対策/相続問題をサポートする機関や相談先/公正証書作成/調停や審判の手続き/相続登記/申告手続き など「ケース別相続分早わかり」など、豊富な図解とQ&Aで相続問題を平易に解説!

「最新 図解で早わかり 改正対応! 相続・贈与の法律と税金」
森公任 ・ 森元みのり 共同監修
http://www.sanshusha.co.jp/np/details.do?goods_id=3992

三修社  定価1,944円(本体1,800円+消費税)
「本書では、相続分や遺産分割、遺言など相続のしくみについて詳細に解説するとともに、相続税や贈与税のしくみ、教育資金の一括贈与に伴う贈与税の改正など平成25年度の税制改正についてわかりやすく解説しています。
さらに遺言書や相続手続きにそのまま利用できる書式なども掲載し、相続手続きをスムーズに進めることができるよう工夫しました。」

3.倒産法関係
倒産法全体をコンパクトにまとめてあり、全体像を把握するのに便利です。是非、ご購入ください。
「最新 図解で早わかり 倒産法のしくみ」
森公任 ・ 森元みのり共同 監修
http://www.sanshusha.co.jp/np/details.do?goods_id=4054

三修社  定価1,944円(本体1,800円+消費税)
(楽天のベストセラーで、大学でもテキストとして利用されています)
「法的整理から私的整理まで、様々な倒産制度のしくみや実務上のポイントがわかる。
また、解散・清算、M&Aの知識まで倒産関連の知識を集約。
さらに、法人破産以外の個人民事再生や個人破産についてもフォローした一冊! 」

4,不動産法関係
重要解説+用語辞典の2つの機能を1冊に集約しました。
「図解 最新 不動産契約 基本法律用語辞典 」
森公任 ・ 森元みのり共同 監修
https://www.sanshusha.co.jp/np/details.do?goods_id=4240

三修社  定価1,944円(本体1,800円+消費税)
発行日: 2016/02/10
重要解説+用語辞典の2つの機能を1冊に集約
売買から賃貸、相続・登記、税金まで
「難しい」「複雑」「なじみにくい」
取引の全体像と実務上重要な法律用語が短時間でわかる!

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 2
ナイス ナイス

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文
家裁調停委員・元調停委員の方々を対象に遺産分割実務の講演をいたしました。 離婚・相続専門弁護士 間違いだらけの離婚・相続//BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる